赤ちゃんの「夜泣き」に悩んでいる、パパ・ママは多いのでしょう。
授乳をしたり抱っこをしたりしても、なかなか泣き止まないことがあります。
そこで本記事では、赤ちゃんの夜泣きの原因を解説します。
夜泣きが始まる時期や終わる時期、夜泣きの対処法も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
夜泣きが始まる時期と終わる時期
まずは、赤ちゃんの夜泣きが始まる時期と終わる時期を解説します。
これから赤ちゃんが生まれる方や、現在夜泣きで悩んでいるパパ・ママにとっては知っておきたい内容です。
夜泣きが始まる時期
一般的に赤ちゃんの夜泣きは、生後5ヵ月〜6ヵ月前後から始まります。
ただし、夜泣きが始まる時期には個人差があり、生後3ヵ月頃から夜泣きする子もいれば、全く夜泣きしない子もいます。
夜泣きが終わる時期
夜泣きが終わる時期も始まる時期も同様に個人差はありますが、生後8ヵ月〜10ヵ月頃にピークを迎え、1歳半前後に落ち着くと言われています。
赤ちゃんの夜泣きは成長の一環です。
理由なく泣いていることもあるため、さまざまな対処をしても泣き止まないことがあるでしょう。
しかし、夜泣きは赤ちゃんが成長するにつれて自然に終わっていくのが一般的です。
赤ちゃんの夜泣きの原因
続いて、赤ちゃんの夜泣きの原因を4つ解説します。
- 環境や体に不快なところがある
- 体調が良くない
- 日中の刺激が影響している
- 睡眠リズムが確立していない
環境や体に不快なところがある
赤ちゃんは自分の不快感を言葉で伝えられないため、「夜泣き」という形で不満や苦痛を表現します。
例えば、部屋の温度や湿度が赤ちゃんに適していない場合、赤ちゃんが不快に思う可能性があります。
また、寝具が硬すぎたり柔らかすぎたり、服が締め付けすぎていたり、逆にゆるすぎたりすると、赤ちゃんは心地よい姿勢を保つことができません。
おむつかぶれや湿疹などの皮膚のトラブルも、赤ちゃんに大きな不快感を与えます。
さらに、静かすぎる環境や、逆に騒がしすぎる環境も、赤ちゃんにとってストレスになり得るのです。
体調が良くない
赤ちゃんは、体調が良くない場合に夜泣きすることもあります。
生まれて直後はママからもらった免疫がありますが、成長するとその免疫力が弱くなるのです。
その結果、風邪やウイルス感染、消化器系の不調などを頻繁に経験します。
赤ちゃんが夜泣きをしている際は、体調不良が原因の可能性もあるため、放置せずにしっかりと確認するようにしましょう。
日中の刺激が影響している
赤ちゃんの夜泣きは、日中の刺激が影響しているかもしれません。
赤ちゃんは、日中に受けるさまざまな刺激を十分に処理しきれないことがあります。
新しい環境、人との出会い、音、光、触感など、多くの感覚的な経験が赤ちゃんの脳に大きな影響を与えるのです。
特に、興奮させるような遊びや強い刺激を受けた後は、赤ちゃんの脳が興奮状態から落ち着くまでに時間がかかります。
また、過度の刺激は赤ちゃんにストレスを与え、夜間に不安や緊張として表出されることがあるのです。
睡眠リズムが確立していない
生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ昼夜のサイクルを理解していません。
生まれた直後は自分自身の睡眠サイクルを形成する過程にあります。
そのため、赤ちゃんは不規則な睡眠パターンや短い睡眠時間、頻繁な目覚めが特徴です。
また、赤ちゃんは睡眠の浅い段階と深い段階の移行がスムーズではありません。
その結果、些細な刺激で目覚めやすく、夜間に何度も目覚めて泣いてしまうのです。
赤ちゃんの夜泣きの対処法
ここからは、赤ちゃんの夜泣きの対処法を紹介します。
- 授乳やおむつ替えをする
- 抱っこをしたりおくるみで包む
- 室内の環境を整える
- 赤ちゃんの落ち着く音や音楽を流す
- 一日の生活リズムを整える
- 入眠ルーティンを作る
- しっかり起こす
赤ちゃんの夜泣きに悩んでいるパパ・ママは、ぜひ実践してみてください。
むつ替えや授乳をする
夜泣きの際は、おむつ替えや授乳をするのが効果的です。
おむつが汚れていた場合、おむつを取り替えることで不快感がなくなって泣き止むかもしれません。
また、授乳の際は、赤ちゃんを優しく抱きしめ、落ち着いた雰囲気で授乳をします。
授乳後は、赤ちゃんにゲップをさせて胃の中のガスを排出し、不快感を軽減させてあげましょう。
ただし、夜泣きの度に授乳するのが習慣化してしまうと、授乳以外の方法ではなかなか寝てくれなくなります。
そのため、毎回授乳で寝かしつけるという習慣は作らない方が良いでしょう。
抱っこしたりおくるみで包む
抱っこやおくるみで包むことは、赤ちゃんに安心感を与える効果的な方法です。
胎児期に似た環境を再現することで、赤ちゃんは落ち着きを取り戻します。
おくるみは赤ちゃんの身体を優しく包み、手足の不随意運動(モロー反射)を抑えることで、安心感を与えます。
また、抱っこをする際は、赤ちゃんの体温と心拍数に寄り添うことで、精神的に安定します。
特に、生後数ヵ月の赤ちゃんは、パパやママの体温と心音に強く反応し、安心感を得ます。
ただし、過度の抱っこは赤ちゃんの自立心の発達を妨げる可能性があるため、適度なバランスを保つことが重要です。
室内の環境を整える
室内の環境を整えることも、夜泣きを軽減する効果的な対処法です。
理想的な温度と湿度は、以下の通りです。
理想の温度 | 春・夏:26℃~28℃ 秋・冬:20℃~23℃ |
---|---|
理想の湿度 | 50%~60% |
エアコンや扇風機の風が直接赤ちゃんに当たらないよう注意し、部屋全体の空気の流れを考慮することも大切です。
赤ちゃんの落ち着く音や音楽を流す
赤ちゃんの落ち着く音や音楽を流すことは、睡眠を促進する効果的な方法です。
子宮内で聞いていた羊水の音や心音に似た、穏やかなホワイトノイズは赤ちゃんを落ち着かせます。
また、ピアノや自然音、オルゴールの音楽、胎児期に聞いていた音楽なども効果的です。
音量は赤ちゃんの耳に負担にならない程度の静かな音で流すことが重要です。
ただし、音の選択は赤ちゃん個人の好みによって異なるため、複数の音を試してみることをおすすめします。
一日の生活リズムを整える
一日の生活リズムを整えることも、夜泣き対策になります。
規則正しい起床時間、食事時間、遊びの時間、睡眠時間を設定することで、赤ちゃんの体内時計を調整できるのです。
日中は十分な光を浴び、適度な運動や刺激を与えることで、夜間の睡眠の質を向上させることができます。
赤ちゃんの年齢に応じて、徐々に睡眠と覚醒のリズムを確立していくことが重要です。
入眠ルーティンを作る
入眠ルーティンを作ることも、夜泣き対策の一つです。
毎晩同じ順序で寝かしつけをすると、赤ちゃんは「今は眠る時間」と認識しやすくなります。
例えば、お風呂、マッサージ、授乳、読み聞かせ、子守唄などを無理のない範囲でルーティン化してみてください。
また、寝る前には静かで落ち着いた雰囲気を作り、赤ちゃんを優しく抱きしめたり、ゆっくりと揺らしたりすることも有効です。
しっかり起こす
もし、赤ちゃんがずっと泣き続けていたり、完全に目覚めてしまったりした場合は、一度しっかりと起こすのも一つの方法です。
「部屋を明るくする」「一度ベランダや外に出て風を浴びさせる」など、一度しっかりと赤ちゃんを起こしてみてください。
その後泣き止んだら、部屋を再び暗くして寝かしつけましょう。
夜泣きする赤ちゃんを放置してはいけない理由
続いて、夜泣きする赤ちゃんを放置してはいけない理由を2つ解説します。
- 体調不良などのSOSに気づかない
- 赤ちゃんとの信頼関係を築けない
体調不良などのSOSに気づかない
赤ちゃんの夜泣きを放置していると、体調不良などのSOSに気づかない可能性があります。
「どうせいつもの夜泣きだろう」と何も対処せずに赤ちゃんを放置していると、急にぐったりとして呼吸が荒くなるかもしれません。
赤ちゃんの安全を守るためにも、パパ・ママは赤ちゃんから長時間目を離すのは避けてください。
赤ちゃんとの信頼関係を築けない
赤ちゃんの夜泣きを放置し続けると、パパ・ママが赤ちゃんとの信頼関係を築けなくなります。
赤ちゃんは、パパ・ママの近くにいることで安心感を覚えます。
そのため、できるだけ赤ちゃんからは目を離さずに近くに居てあげてください。
夜泣きとの付き合い方
最後に、赤ちゃんの夜泣きとの付き合い方を解説します。
- 夜泣きと親の接し方は関係ない
- 時間を見つけて休息を取る
- 辛い時は我慢せずに相談する
赤ちゃんの夜泣きに悩んでいる方は、ぜひこの章の内容を参考にしてください。
夜泣きと親の接し方は関係ない
夜泣きと親の接し方は関係がありません。
「日中のスキンシップが足りないから、夜泣きをする」という因果関係はないのです。
そのため、「この子が夜泣きするのは自分のせいだ」と責める必要はありません。
時間を見つけて休息を取る
赤ちゃんが毎日夜泣きをすると、パパ・ママは精神的にも体力的にも辛くなります。
休息を取るための具体的な方法としては、パートナーとの交代制、家族や信頼できる友人の協力、一時的な育児支援サービスの利用などがあります。
短時間でも質の高い休息を取ることが重要で、赤ちゃんが寝ている間に自分の時間を作ることを意識的に行うべきです。
「昼寝をする」「軽い運動をする」「瞑想や深呼吸をする」「趣味の時間を持つ」など、自分をリフレッシュする方法を見つけていきましょう。
休息を取ることは、単なる贅沢ではなく、良質な育児を続けるために必要不可欠な自己ケアです。
親自身が心身ともに健康であってこそ、赤ちゃんに最高のケアを提供できます。
辛い時は我慢せずに相談する
赤ちゃんの夜泣き対応で辛い時は、我慢せずに人に相談しましょう。
夜泣きによるストレスや育児不安は、多くの親が経験する感情であり、恥ずかしがる必要は全くありません。
特に夜間の育児は孤独で疲労感が強いため、周囲のサポートは非常に重要です。
専門家や小児科医、助産師、保健師、経験豊富な先輩ママやパパ、子育て支援センター、オンラインコミュニティなど、相談できる場所は数多くあります。
一人で抱え込まずに、率直に悩みや感情を共有することで、具体的なアドバイスや精神的なサポートを得られます。
些細な悩みでも、人に話すことで心が軽くなり、新たな視点や解決策を見出せることがあります。
また、パートナーとのコミュニケーションも大切で、互いの感情や疲労を理解し、協力し合うことが重要です。
子育ては一人で背負うものではなく、社会全体で支え合うものであることを忘れてはいけません。
赤ちゃんの夜泣きは一時的な現象であり、必ず改善されることを心に留めておくことも、精神的な支えになるでしょう。
まとめ
赤ちゃんの夜泣きの原因や対処法について解説しました。
赤ちゃんの夜泣きの原因は、「環境や体に不快なところがある」「体調が良くない」「日中の刺激が影響している」「睡眠リズムが確立していない」などさまざまあります。
また、赤ちゃんの夜泣きの対処法は以下の通りです。
- 授乳やおむつ替えをする
- 抱っこをしたりおくるみで包む
- 室内の環境を整える
- 赤ちゃんの落ち着く音や音楽を流す
- 一日の生活リズムを整える
- 入眠ルーティンを作る
- しっかり起こす
赤ちゃんにより泣き止む方法は異なるため、色々と試してみましょう。