赤ちゃんが生まれてからの毎日は初めての経験と発見の連続です。
なかでも「お座り」は赤ちゃんが成長していることを感じられる大きなステップの一つです。
しかし、多くのママ・パパが「いつ頃からお座りをするようになるのか、練習は必要なのか?」といった疑問を持っています。
そこで、ここではお座りが始まる時期や練習の必要性、お座りをし始めた時の注意点を解説します。
赤ちゃんのすこやかな成長を支えるために知っておきたい情報を紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
赤ちゃんがお座りをし始める時期
寝返りをして首が座るようになると、お座りをし始めると言われています。
月齢としては生後6か月~8か月頃から始まり、生後10か月~12か月くらいには一人で座れるようになることが多いです。
以下で赤ちゃんが支えなしで1分以上お座りできるようになった月齢のデータを紹介します。
月齢 | 1分以上支えなしでお座りができる割合 |
---|---|
生後4か月~5か月 | 0.5% |
生後6か月~7か月 | 33.6% |
生後8か月~9か月 | 86.3% |
生後10か月~11か月 | 97.5% |
生後11か月~12か月 | 98.1% |
生後1年0か月~1年1か月未満 | 99.6% |
この表から、生後8か月頃~9か月頃にお座りが安定し始め、1歳になる頃にはお座りができるようになっていることが分かります。
ただし、赤ちゃんの成長には個人差があるので、目安時期より遅くてもあまり焦らなくて良いでしょう。
しかし、生後11か月を過ぎてもお座りができない場合は、一度小児科で相談してみても良いかもしれません。
赤ちゃんの発達の流れ
ここでは生まれてからお座りができるようになるまでの発達の流れを具体的に解説します。
- 首がすわる
- 寝返りをする
- ずりばいをする
- 手を付いて座る
- お座りができるようになる
1.首がすわる【生後3か月~5か月】
首がすわるとは、首周辺の筋肉が発達して赤ちゃんが自分で首をコントロールできるようになる状態のことです。
生まれたばかりの頃は、首がぐらぐらしていますが、筋肉が発達してくると首がしっかりとしてきます。
2.寝返りをする【生後5か月~6か月】
寝返りとは、仰向けの状態からうつぶせの状態に、うつぶせの状態から仰向けの状態になることです。
首や体の筋肉が発達すると自然に寝返りをするようになります。
一般的に生後5か月~6か月で寝返りをすることが多いですが、早い赤ちゃんは生後3か月~4か月、遅い赤ちゃんは生後9か月以降に寝返りをすることもあります。
3.ずりばいをする【生後6か月~8か月】
ずりばいとは、うつぶせの状態で這って移動する行動です。
うつぶせで首を上げられるようになったら這うように進むことができます。
ずりばいによって体全身の筋肉が鍛えられ、ハイハイができるようになっていきます。
4.手を付いて座る【生後6か月~8か月】
ずりばいができるようになってくると、自然と手を付いて座る姿勢をとります。
ただし、まだうまくバランスが取れないので長時間一人で座るのは難しいのです。
この時期は、大人が体を支えてサポートしてあげましょう。
5.お座りができるようになる【生後9か月】
この時期になるとしぜんと一人で座れる時間が増えてきます。
床から手を離した状態で座れるようになるので、座りながらおもちゃを触ったりできるようになり、遊びの幅が広がります。
このような流れで赤ちゃんはお座りができるようになります。
ただし、上で紹介した月齢は平均的な成長の目安を表したものなので、この時期よりも成長が早くても遅くてもあまり気にする必要はありません。
お座りをし始めるサイン
上ではお座りをするようになるまでの発達の流れを紹介しましたが、ここでは、お座りをし始めるサインをいくつか紹介します。
- 首がすわる
- 手を使って支えられるようになる
- 興味を示すようになる
首がすわる
赤ちゃんの首の筋肉が発達すると、次は体のコントロールができるようになってきます。
首がすわると次は寝返り、ずりばい、などどんどん体を動かすようになるので、そのうちお座りもできるようになります。
手を使って支えられるようになる
最初は座る時に手を地面に付いてバランスをとります。
しかし、体が成長してくると手を放して座っていられる時間が増えてきます。
自分の手で体を支えて座れる時間が増えてきたら、あともう少しです。
興味を示すようになる
赤ちゃんは周囲の環境に興味を持ち始めると、自ら座ろうとする姿勢を見せることがあります。
これは、赤ちゃんが新しい視点から世界を見たいという気持ちの表れです。
座って見る世界は寝ている状態で見る世界と違うので、赤ちゃんにとって新鮮でより成長につながります。
お座りの練習は必要?
お座りは自然にできるようになることがほとんどなので、練習の必要はありません。
首や背中が発達していないのに無理にお座りさせると、赤ちゃんの背骨や首、腰への負担となることもあるので、無理に練習をしないほうが安全です。
中には同じ月齢の赤ちゃんがお座りをしているのを見て焦ってしまうママ・パパも多いですが、赤ちゃんの発達は個々によって違うので焦らず見守ってあげましょう。
遊びの中で赤ちゃんの成長を促してあげるのがおすすめです。
お座りの練習になる遊び
お座りできるようになるために無理に練習をするのは危険ですが、遊びの中で体を鍛えていくのはおすすめです。
そこで、ここではお座りの練習にもなる楽しい遊びを紹介します。
うつ伏せ遊び
うつぶせ遊びとは、赤ちゃんをうつ伏せの状態にして背筋や腹筋を鍛える遊びです。
赤ちゃんから少し離れたところにおもちゃや好きな物を置いて、ずりばいを促してみましょう。
興味がある物があると赤ちゃんは自然と体を動かそうとします。
お座りごっこ
座るという状態に慣れさせるためにお座りごっこをするのもおすすめです。
大人が赤ちゃんの腰や体を支えた状態で、赤ちゃんにお座りをさせてあげましょう。
お座りの姿勢に慣れることで自らお座りをしたいと思うようになることもあります。
ただし、長時間すると赤ちゃんにとって負担となることがあるので、苦しそうにしたり機嫌が悪くなったりした場合は、すぐにやめましょう。
お座りをし始めた時の注意点
赤ちゃんにとってお座りをし始めるこの時期は成長の第一歩です。
しかし、最初はまだコントロールが不安定なので、安全に注意する必要があります。
そこで、ここではお座りをしだした時の主な注意点をいくつか紹介します。
- おむつのサイズや種類を見直す
- おむつ漏れに注意する
- 無理に座らせない
- 目を離さない
- 最初は大人がサポートする
- 安全対策をする
おむつのサイズや種類を見直す
お座りをするとおむつの位置が変わりやすくなるため、おむつ漏れが発生しやすくなります。
おむつのサイズや種類(パンツ型かテープ型)を見直し、赤ちゃんの体型に合ったものを選びましょう。
お座りをする頻度が増えてきたら、赤ちゃんが動きやすいようにパンツタイプに変更するのがおすすめです。
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おむつ漏れに注意する
お座りをし出すと活動量が増えるので、おむつをこまめにチェックすることが大切です。
おしっこやウンチで汚れた状態のおむつを履いたままお座りをすると、おむつ漏れが起こることがあります。
おむつ漏れのサインを見逃さないようにすることが大切です。
無理に座らせない
赤ちゃんが自らお座りをするようになるまでは、無理に座らせることは避けましょう。
無理に座らせるとケガの危険性が高まるだけでなく、背骨や腰、首への負担となってしまうことがあります。
お座りの練習をさせたい時は、大人が赤ちゃんの腰を支えながら行い、短時間で済ませるようにしましょう。
目を離さない
お座りをし出した時期はまだ体のバランスを取るのが苦手です。
そのため、お座りが安定するまでは特に目を離さないようにしましょう。
小さな動きでも転倒する可能性があるため、常に赤ちゃんのそばで見守る必要があります。
最初は大人がサポートする
赤ちゃんがお座りをし始めたばかりの頃は、転倒することが多いです。
そのため、転倒時にけがをしないように大人がサポートしてあげましょう。
赤ちゃんがこけそうになったら体を支える、赤ちゃんがしんどそうにしたら体勢を変えてあげるなどのサポートをしてあげることが大切です。
安全対策をする
お座りが不安定な時期は、小さな刺激でもすぐに転倒してしまいます。
転倒しても頭や体をぶつけないために、クッションや柔らかいマットなどを敷いて万が一の転倒に備えましょう。
また、お座りをすると机の上など以前は届かなかった範囲まで手が届くようになるので、飲み込んでしまいそうな物やとがった物を赤ちゃんの近くに置いておかないことが大切です。
まとめ
赤ちゃんは寝返りをすると次はお座りができるようになります。
一般的には生後6か月~8か月頃にお座りをし始める赤ちゃんが多いですが、発達には個人差があるため、それより早くても遅くてもあまり心配はいりません。
早くお座りができるようになってほしいという思いから、お座りの練習をさせたいというママ・パパも多いですが、無理に練習をすると体の負担となるので控えましょう。
赤ちゃんの自然な成長を見守って、必要なサポートをしてあげることが大切です。